キャビテーションは自宅でもできる

ダイエットに関心を持っている人は多く、巷にはさまざまなダイエット情報があふれています。そんな中、激しい運動や食事制限によって脂肪を減らすのではなく、先進技術を用いて脂肪に直接アプローチすることで痩身を目指す技術として注目を集めているダイエット法があります。それが、キャビテーションです。 キャビテーションは日本語で空洞現象という意味を持つ言葉で、液体の中で圧力差が生じると、短時間のうちに気泡が発生したり消滅したりすることをいいます。分かりやすい例でいうと、水撒きをしている最中のホースを圧迫すると白く泡が立つ、あの現象のことです。 この現象を皮下脂肪の中で起こさせるのが、ダイエット法としてのキャビテーションです。特殊なマシンを使って肌の上から超音波を照射すると、固形状態であった皮下脂肪が乳化し、その際にたくさんの泡が生じます。そしてその泡がはじける力を利用し、脂肪を壊します。壊された脂肪は体液の流れによって運ばれやすくなるので、やがて老廃物となって体外に排出されます。こうやって徐々に体内の脂肪を減らしていくのです。 このダイエット法は、エステサロンや美容クリニックなどの専門機関で提供されていますが、自宅で行うことも可能です。家庭での使用を想定して開発されたマシンが、総合通販サイトや家電量販店などで売られており、比較的簡単に入手できます。効率よく使えるようになるまでは慣れが必要ですが、基本的には超音波を発するヘッドを肌にあてがうだけなので、操作するのに特別な技術は必要ありません。セルフケア用のマシンとして手軽に利用できます。 ただ、他の多くの美容機器にも言えることですが、サロンやクリニックで使われる業務用のマシンと家庭用のマシンでは、必ずしも同等の効果が得られるとは限りません。というのも、家庭用のマシンは業務用と違って使用時に専門家が立ち会わないことを前提としているため、安全を考えて出力を弱めに調整しているからです。 キャビテーションマシンの場合、出力の強さはヘルツ数で表されます。一般には、このヘルツ数の値が小さいほど出力が強く、したがって高い効果が期待できます。 ネット通販などで簡単に手に入るマシンは、ヘルツ数がだいたい330kHz程度です。これに対して業務用は、最低でも40kHzはあります。つまり、一般的な家庭用マシンは、業務用の10分の1程度のパワーしかないということになります。 といっても、出力が10分の1しかないから効果も10分の1なのかと言えば、そうとも限りません。もともとキャビテーションの効果自体に個人差があるので、強いパワーでないと壊せない頑固な脂肪組織を持つ人もいれば、軽く超音波を当てただけでも痩せられる人もいます。また、脂肪が排出されやすくなるようにマッサージや有酸素運動などのアフターケアをきちんと行うかどうかでも効果は違ってきます。まずは様子を見てみたい、というのであれば、家庭用マシンから始めてみるのもひとつの手です。